翔泳社主催のマーケティング本アワード「実務家が選ぶマーケティング本大賞2025」の受賞作品をご紹介

実務家が選ぶマーケティング本大賞

ビジネス書の出版やビジネスメディア「MarkeZine」の運営などをおこなう株式会社翔泳社は、2025年8月21日に「実務家が選ぶマーケティング本大賞2025」の受賞作品を発表しました。

このアワードは、マーケティング実務に携わるプロフェッショナルが、「同じ実務者に読んでほしい」と思う実践的なマーケティング関連書籍をWeb投票で選ぶという内容となっています。

今回は、このアワードで大賞と準大賞を受賞したマーケティング書籍5冊を紹介します。どの書籍も実践的でありながら理論としても勉強になるものばかりなので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

急成長企業だけが実践するカテゴリー戦略

急成長企業だけが実践するカテゴリー戦略

著者:田岡凌

suswork株式会社 代表取締役
2014年ネスレ日本へ入社し「ネスカフェ」や「ミロ」のブランドを担当。外資系企業のブランドマーケティング責任者、マーケティングスタートアップ CMOを歴任。現在はsuswork株式会社にてマーケティング戦略支援を行う。

本書は、既存市場での競争ではなく「新たなカテゴリーの創出」によって事業を急成長させる戦略を、体系的に解説した実践書です。著者は、顧客の潜在ニーズと自社の独自価値を出発点とし、「思い浮かぶカテゴリー」の“リーダー”になる重要性を説いています。

事例として、13の国内外のナンバーワンブランドを紹介し、カテゴリー戦略モデル「4C」(顧客潜在課題、独自価値、想起キーワード、直感イメージ)や、浸透のための「3つのフェーズ・14の施策」といった理論を解説しています。さらに、実務向けの「5ステップのワークシート」も付いており、実務にも活かしやすい書籍となっています。

顧客の数だけ、見ればいい 明日の不安から解放される、たった一つの経営指標

顧客の数だけ、見ればいい

著者:小阪 裕司
オラクルひと・しくみ研究所 代表。日本感性工学会理事。
九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学部)卒業後、広告代理店勤務を経て独立。1992年にオラクルひと・しくみ研究所を設立し、「人の心の動き」に基づいたマーケティング・経営支援を行う。著書に「心の時代にモノを売る」「値引きしないでお客様に選ばれる方法」など。

こちらは、経営やマーケティングにおいて「売上」や「利益」ではなく、「顧客数」を唯一の指標とすべきだと説く一冊です。本書でいう「顧客」とは、愛着・信頼・共感を持つ存在であり、単なるリピーターとは異なります。顧客数を増やすためには、誰に売りたいかではなく、誰と価値を分かち合いたいかを考えることが重要とし、既存の商品やサービスの価値を引き出す方法や顧客とのつながりを深める工夫を紹介する内容となっています。

中小企業の成功事例を交えつつ、不安に振り回されない持続可能な経営を実現する「顧客数経営」の実践法を学ぶことができる書籍です。

ファンダメンタルズ×テクニカルマーケティング

ファンダメンタルズ×テクニカルマーケティング

著者:木下勝寿

株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長。株式会社エフエム・ノースウェーブ取締役会長。
大学卒業後に株式会社リクルートへ就職。その後独立するも経営難により撤退。その後「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げ、株式会社北海道・シーオー・ジェイピー(現 株式会社北の達人コーポレーション)の代表取締役社長に就任。
著書に「売上最小化、利益最大化の法則――利益率29%経営の秘密」(ダイヤモンド社)など。

本書は、株式会社北の達人コーポレーション社長の木下勝寿氏による、Webマーケティング理論の解説書です。本書ではWebマーケティングを、商品そのものの価値やユーザーのインサイトなどをもとに設計する「ファンダメンタルズ」と、クリック率やページ遷移などのデータをもとに設計する「テクニカル」という二つの視点から体系化して解説しています。全83の手法について具体例などを交えて解説しており、ただのデジタルオペレーションではなく、本質的に成果を生むWebマーケティングを実施するための一冊となっています。

1冊目に読みたい デジタルマーケティングの教科書

1冊目に読みたい デジタルマーケティングの教科書

著者:神崎 健太/佐々木 塁/橋本 俊哉/高橋 栞

神崎 健太:NRIネットコム株式会社にて2014年よりデジタルマーケティング事業に従事。著書に「徹底活用 Google アナリティクス」「プロが教えるいちばん詳しいGoogle アナリティクス 4」。
佐々木 塁:NRIネットコム株式会社にて、Webサイトのコーディングやデザインなどの制作業務から、課題発見や解決策提案を含むコンサルティング業務まで幅広く従事。
橋本 俊哉:NRIネットコム株式会社にて、百貨店や不動産など多様なプロジェクトを通じてデジタルマーケティングテクノロジーに関するコンサルティング、テクニカルサポートに携わる。
高橋 栞:NRIネットコム株式会社に在籍し、「Google マーケティング プラットフォーム」などのテクニカルサポートを担当。

本書は、デジタルマーケティング初心者が最初に手に取るべき入門書として企画された一冊です。マーケティングの本質から現場の実務、さらにAI活用までを、図解を豊富に使って見開き構成でわかりやすく解説しています。Webサイトやアプリ、自社メディア、インターネット広告、SNS運用といった各チャネルの活用法、そして施策の評価・改善方法や、今後のマーケティング動向まで幅広い内容に触れています。デジタルマーケティングの全体像をつかみ、実務に踏み出すためのスタートとして有効な教科書となっています。

コンセプトの教科書 あたらしい価値のつくりかた

コンセプトの教科書 あたらしい価値のつくりかた

著者:細田高広
株式会社TBWA HAKUHODO チーフ・クリエイティブ・オフィサー
2005年に博報堂に入社し、その後、米国ロサンゼルスのTBWA CHIAT DAYでの勤務を経て、2012年からTBWA HAKUHODOに参加。様々なグローバルブランドのクリエイティブについての全体統括を務める。著書に『未来は言葉でつくられる』(ダイヤモンド社)、『解決は1行。』(三才ブックス)など。

こちらは、商品やサービス、企画づくりの核となる「コンセプト」をどう発想し、形にするかを体系的に解説した実践書です。著者は広告やブランディングの現場経験をもとに、コンセプトを単なるキャッチコピーではなく「新しい価値を生み出す設計図」と位置づけ、本質的な問いを立て、社会や人々の欲求の根底にあるインサイトを見抜く重要性を強調しています。また、本書では発想法や具体的なフレームワークなども解説されており、実践しやすさも高い一冊となっています。

(digmar編集部)