生成AIの利用率は2年前の約2倍に!|IT関連サービスについてのアンケート(2025年版)

ここ数年で私たちの生活に浸透した「動画配信サービス」や「フードデリバリー」などのIT関連サービス。中でも「生成AI」は進化が速く、ビジネスシーンのみならず、日常生活でも急速に存在感を増しています。
コロナ禍を経て、新しい生活様式が定着する中で、これらのサービスの利用状況はどのように変化しているのでしょうか。
今回は、2021年と2023年に実施した「トレンドワードになったIT関連サービスのアンケート」について、同様のアンケートを実施し、認知度や利用率などを時系列で分析しました。
POINT
- 動画配信サービスの現在利用率は54%で、2021年から増加傾向。
- 生成AIサービスの現在利用率は31%となり、2023年から約2倍増加。
- フードデリバリーサービスの利用中止率は12%で最も高い。
- VR・メタバースとクラウドファンディングは「興味はあるが利用したことはない」割合が19%で最も高い。
【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:20~59歳の男女(インターネットモニター)
調査期間:2025年10月17日~10月20日
有効回収数:593名
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)
設問
以下の製品・サービスについての利用状況についてお伺いします。(各単一回答)
<項目>
・動画配信サービス(Netflix、Amazon Prime、U-NEXTなど)
・動画配信以外のサブスクリプションサービス
・クラウドファンディング
・VR・メタバース
・オンラインサロン
・生成AIサービス(ChatGPTなど)
・フードデリバリーサービス
<選択肢>
・5年以上前から利用している
・1年以上前から利用している
・最近1年以内に利用し始めた
・以前は利用していたが、今はしていない
・以前試しに利用してみたことはあるが、今はしていない
・興味はあるが利用していない
・利用していないし、今後もしたいと思わない
・知らない
IT関連サービスの認知度

各IT関連サービスの認知度については、今回(2025年)は「動画配信サービス」が90%で最も高く、次に「フードデリバリーサービス」が83%、3番目が「動画配信以外のサブスクリプションサービス」で80%という結果でした。
過去の結果と比較すると、「生成AIサービス(ChatGPTなど)」が2023年から認知度が9%高まっていました。
IT関連サービスの利用経験率

「今までに利用したことがある」割合は、今回(2025年)は「動画配信サービス」が60%で最も高く、次に「生成AIサービス」が36%という結果でした。
過去の結果と比較すると、「生成AIサービス」が2023年から14%増加していました。
「動画配信サービス」と「動画配信以外のサブスクリプションサービス」については、2021年から2023年にかけて10%以上増加したものの、今回はあまり変化が見られませんでした。
IT関連サービスの利用率

現在サービスを利用している割合(利用率)は、「動画配信サービス」が54%で最も高く、次に「生成AIサービス」が31%という結果でした。
過去の結果と比較すると、「生成AIサービス」は、2023年から利用率が15%増加していました。

今回(2025年)のサービス利用率を年代別に比較したところ、全体的に年代が若い層ほど利用率が高まっていました。
その中で、「動画配信サービス」は50代と40代以下との間で利用率に差があり、「生成AIサービス」と「フードデリバリーサービス」については、30代以下と40代以上の間に差が見られました。
IT関連サービスの利用中止率

サービスを以前利用していて、現在は利用していない割合(利用中止率)については、今回(2025年)は2023年と同様、「フードデリバリーサービス」が12%で最も高くなっていました。
興味はあるが、利用したことはない割合

サービスについて興味はあるが、今まで利用したことはない割合については、今回(2025年)は「VR・メタバース」と「クラウドファンディング」が19%で最も高かったです。
過去の結果と比較すると、「生成AIサービス」は2023年から7%下がっていました。
まとめ
「動画配信サービス」は現在の利用率が5割以上となっており、2021年以降増加傾向にあることが分かりました。年代別で見ると40代以下の利用率が5割以上だったことから、幅広い年代で利用されているサービスだと言えます。
「生成AIサービス」については認知度、利用率ともに2023年から大きく上昇しており、特に20~30代の利用率が高かったです。ここ数年で、仕事での活用だけでなく、インターネット検索の代わりや、悩み相談など、プライベートでも活用の幅が広がっていることが影響していると考えられます。
「フードデリバリーサービス」については、認知度は高いものの、利用中止率が12%と他のサービスに比べて高くなっていました。コロナ禍の外出自粛期間に利用していたが、現在は止めてしまったという人が多いのかもしれません。
「VR・メタバース」と「クラウドファンディング」に関しては、「興味はあるが利用したことはない」と回答した割合が約2割存在しており、潜在的なニーズはあることが分かりました。これらのサービスは、デバイスの用意や商品への出資など利用開始のハードルがあるため、いかに手軽にトライアルしてもらうかが課題だと考えられます。
(digmar編集部)