日本とアメリカ、ドイツで口紅の消費実態はどう違う?|口紅の購入と消費に関するアンケート(海外編)

口紅の海外調査

以前、「口紅の購入と消費に関するアンケート」を実施し、口紅の使い切り期間や使用頻度、購入場所などといった実態を調査しました。その際は、日本の消費者を対象としてアンケートを実施したのですが、海外では口紅の消費にどのような特徴があるのでしょうか。

そこで今回は、前回のアンケートをアメリカとドイツの対象者に改めて実施し、日本、アメリカ、ドイツの結果を比較してみました。
日本の対象者のアンケート結果については前回の記事に掲載しているので、ご覧になっていない方は下記のリンクよりご覧ください。

参考記事:口紅1本を使い切る期間は平均約12か月!|口紅の購入と消費に関するアンケート

今回の海外向け調査は、 前回の日本語の調査票をアンケートシステム上で 自動翻訳し、現地語化して配信をおこないました。
このように、弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)では、 通常の日本の調査と同じようなプロセスで海外調査を実施することができ、配信を弊社内で管理することもできます。 もし、海外向けのインターネット調査にご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

Point

  • 口紅を購入する頻度はアメリカが最も高く、次にドイツ、3番目が日本。
  • 口紅の購入場所は、ドイツでは「ドラッグストア」が約9割と群を抜いて高い 。
    日本も「ドラッグストア」が高い一方、アメリカは「コスメショップ」、「デパート」「ドラッグストア」が同程度に高い。
  • 口紅の購入重視点TOPはアメリカとドイツが「色持ちの良さ」、日本が「自分の好きな色」。
  • 口紅に関する情報源は3か国ともに「SNS」と「コスメ情報サイト」が高いが、加えてアメリカとドイツは「友人・家族の口コミ」が高い。

【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:アメリカ、ドイツ在住の20~69歳の女性
(提携パートナー Make Opinion モニターを利用)
調査期間:2025年7月10日~7月16日
有効回収数:1377名(アメリカ:806名、 ドイツ:571名)
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)

メイクをする頻度

設問1

あなたは普段どのくらいの頻度でメイクをしていますか。

メイクをする頻度

メイクをする頻度について質問したところ、週に5日以上メイクをする割合はアメリカが34%、ドイツが47%とドイツの方が高くなっていました。
また、ドイツはメイクをしない割合がアメリカに比べて低いです。

普段使っているメイク品

設問2

あなたが普段使っている「メイク品」をすべてお答えください。(複数回答)

普段使っているメイク品

普段使っているメイク品について質問したところ、使用率のTOP3はアメリカが「マスカラ」(64%)、「ファンデーション」(53%)、「アイライナー」(52%)、ドイツが「マスカラ」(76%)、「口紅」(50%)、「コンシーラー」(48%)となっていました。

国別で比較したところ、 ドイツは特に「マスカラ」が高いという特徴が見られました。

口紅の購入頻度

設問3

あなたはどのくらいの頻度で「口紅」を買っていますか。

口紅の購入頻度

口紅の購入頻度については、「1年に1回以上」口紅を購入する割合はアメリカとドイツともに90%以上でした。

アメリカとドイツの購入頻度を比較したところ、「月に1回以上」口紅を購入する割合はアメリカの方がやや高くなっていました。

口紅を使い切るまでの期間

設問4

あなたは普段、口紅1本を最後まで使い切るのにどのくらいの期間かかっていますか。

口紅を使い切るまでの期間

普段の、口紅1本を使い切るまでの期間について質問したところ、「1年以内に使い切る」と回答した割合はアメリカとドイツともに80%以上でした。

国別に比較すると、アメリカは「2か月以内に使い切る」割合が他よりも高いという結果が見られました。

口紅の購入価格

設問5

あなたが現在、最もよく使っている口紅の価格をお答えください。

口紅の購入価格

主に使っている口紅の価格については、アメリカ、ドイツともに「$7~13/€6~11」が最も高く、価格帯の分布にはあまり差は見られませんでした。

口紅の購入場所

設問6

あなたは普段、口紅をどこで買っていますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)

口紅の購入場所

普段の口紅の購入場所について質問したところ、アメリカのTOP3は「コスメショップ」(52%)、「デパート・百貨店」(46%)、「ドラッグストア」(45%)でした。

ドイツのTOP3は「ドラッグストア」(89%)、「コスメショップ」(46%)、「モール型ECサイト」(29%)となっていました。

国別に比較すると、アメリカは上位3つが約50%と同程度に高くなっており、ドイツは「ドラッグストア」が圧倒的に高く「デパート」と「スーパーマーケット」は低いという特徴が見られました。

口紅の購入重視点

設問7

あなたが普段口紅を購入するときに重視していることをお答えください。

口紅の購入重視点

普段口紅を購入する際に重視していることについて質問したところ、アメリカのTOP3は「色持ちが良い」(71%)、「自分の好きな色である」(65%)、「自分の肌に合う色である」(63%)でした。

ドイツのTOP3は「色持ちが良い」(77%)、「発色が良い」(61%)、「自分の好きな色である」(50%)となっていました。

国別の比較では、「自分の好きな色」や「使い慣れている」など全体的にアメリカが高い中で、「発色が良い」、「色持ちが良い」、「環境に優しい」についてはドイツが高いという特徴が見られました。

口紅の商品に関する情報源

設問8

あなたは普段、口紅の商品に関する情報をどこから得ていますか。あてはまるものをすべてお答えください。(複数回答)

口紅の情報源

普段、口紅の商品に関する情報をどこで得ているかについて質問したところ、アメリカは「SNS」(49%)、「コスメ情報サイト」(34%)、「友人・知人の口コミ」(33%)、ドイツは「SNS」(38%)、「友人・知人の口コミ」(37%)、「コスメ情報サイト」(27%)の順で高くなっていました。

国別に比較すると、どちらもTOP3は変わらないが 、それ以外では「ECサイト」はドイツがやや高いといった違いが見られました。

まとめ

口紅の購入と消費の実態について日本とアメリカ、ドイツで比較をしたところ、国ごとに以下のような特徴が見られました。

日本

  • 口紅を使い切るまでの期間が長く、購入頻度が低い。
  • 購入場所はドラッグストアが高い。
  • 自分の好きな色、自分に似合う色を重視する割合が高い。
  • SNSやコスメ情報サイトから口紅に関する情報を収集する傾向が強い。

アメリカ

  • 口紅を使い切るまでの期間が短く、購入頻度も高い。
  • 購入場所はコスメショップ、デパート、ドラッグストアが同程度に高い。
  • 色持ちの良さや自分の好きな色など、全体的に重視する点が多い。
  • SNSやコスメ情報サイトに加えて、友人や家族などからの口コミで情報収集をする傾向が強い。

ドイツ

  • 口紅を使い切るまでの期間と購入頻度は、日本とアメリカの中間程度。
  • 購入場所はドラッグストアが群を抜いて高く、デパートやスーパーマーケットは低い。
  • 色持ちの良さに加えて、発色の良さを重視する割合が高い。環境負荷を重視する割合もやや高い。
  • SNSやコスメ情報サイトに加えて、友人や家族などからの口コミで情報収集する傾向が強い。

弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)は、海外の対象者に対するインターネットリサーチも承っております。海外の消費者の実態把握に課題をお持ちの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

(digmar編集部)