会場調査(CLT)の費用相場と内訳は?見積もり比較で失敗しないポイントを徹底解説

新商品の試食やパッケージ評価のために会場調査(CLT)を検討されている商品開発の担当者の中には、「見積もりがどれくらいになるか分からず不安」「会場費や人件費で高額になりそう…」と悩んでいる方も多いのではないかと思います。
本記事では、CLTの費用の目安、費用の内訳、コストが変動する要因 、見積もりを比較する際の確認事項を解説します。予算の検討や調査会社への相談にお役立てください。
当社の会場調査の詳しい内容はこちらをご覧ください。
会場調査(CLT)とは?Web調査やホームユーステスト(HUT)との違い
会場調査(CLT:Central Location Test)とは、特定の会場に調査対象者を集めて、商品やサービスの試用やアンケート等を行う調査手法です。
対象者ごとの実施条件をそろえやすいため、会場環境による評価のばらつきを抑えやすいのが特長です。
他の主な調査手法との違いは以下の通りです。
| 調査手法 | 特徴と主な目的 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 会場調査(CLT) | 指定会場に対象者を集め、実物(商品・パッケージ)を提示して評価 | テスト環境の条件統制が可能。味覚・嗅覚・触覚の評価に最適 | 会場費・人件費などのコストがかかる |
| ホームユーステスト(HUT) | 対象者の自宅に商品を送り、日常環境で試用してもらう | 実際の生活環境でのリアルな評価が得られる | 商品の発送・回収コストがかかる。テスト環境を統制できない |
| ネットリサーチ(Web) | Web上のアンケート画面で画像や動画を提示して評価 | 比較的低コスト・短納期で実施しやすい | 実物評価(味・香りなど)ができない |
「食品の試食(味・香り)」「日用品の触感」など、現物評価が必要な場合はCLTが非常に効果的です。また、会場内で完結するため、未発売商品の内容や広告などを外部に知られるリスクが抑えられ、機密性が高いのも大きな強みです。
参考記事:会場調査(CLT)の手法やメリットとは?活用方法や成功ポイントも解説
会場調査(CLT)の費用相場はどれくらい?
会場調査の費用は、調査の規模や内容によって大きく変動します。以下は概算の目安であり、人数だけで料金が決まるわけではありません。対象者条件、実施地域・日数、調査時間、評価商品数、納品物の範囲など、そろえて確認することが大切です。
比較的シンプル、50~100名程度の調査: 約80万~150万円
比較的シンプルなアンケートや、試食・機材手配の負担が少ない場合の目安です。ただし、対象者の条件や、実施する調査の内容、分析やレポートの内容などによっては、50名でも150万円以上になることもあります。
設備・運営・分析の負担が大きい調査:数百万円規模になる場合も
実際の店頭を模した棚(シェルフ)を作り込む場合や、調理設備が必要な食品・飲料テスト、ターゲット条件が極端に厳しい場合は費用が上がります。また、アイトラッキング(視線計測)や表情解析などの特殊な機材を使用する場合も費用が発生します。 100名以上が一律にこの価格帯になるわけではなく、少人数でも調査内容によって高額になる場合があります。
見積もり前に知っておきたい!会場調査の「費用の内訳」
本記事でご紹介している金額は、あくまで予算を検討するための「概算目安」です(50〜100サンプルで約80万〜150万円という目安は、試食準備や機材手配の負担が少なく、アンケートが比較的シンプルな調査を想定しています)。すべての会場調査(CLT)に共通する一律料金ではなく、同じ人数であっても、調査の条件や調査会社へ依頼する作業範囲によって金額は大きく変動します。
具体的に、会場調査の費用は主に以下の項目から構成されています。適正な見積もりを取得し、複数社で比較検討するために、「何に費用がかかるのか(費用の内訳)」を押さえておくことが重要です。
- 対象者リクルート費:条件に合う対象者を探し出し、参加確認を行うための費用です。条件が厳しいほど、リクルート難易度が上がり費用も高くなります。
- 会場費・機材費:調査会場のレンタル代や、調理設備、冷蔵庫、展示棚、アイトラッキング機器などの備品手配費です。
- 実査運営費・スタッフ人件費:会場設営、受付、誘導、調査の進行・回答確認などの人件費です。インタビューを組み合わせる場合は、モデレーターなどの費用も発生します。実施日数や同時に進行する人数、調理・提示の手間などによって変動します。
- 謝礼・交通費:対象者へ支払うインセンティブです。拘束時間や調査の負担度合いなどによって金額が変動します。交通費を謝礼に含むか、別途支払うかも確認します。
- 調査票設計・集計・分析レポート費:リサーチャーによる設問作成や、回収したデータのクロス集計・レポーティング費用です。複雑な分析を依頼するほど費用は高くなります。
見積もりを比較検討する際は、総額だけではなく、上記の設計や担当範囲がどのようになっているか等を確認することが大切です。
会場調査(CLT)の費用が高額になる(変動する)主な要因
会場調査の費用は、どのような条件で高額になるのでしょうか。主な変動要因を4つ挙げます。
- サンプル数(回収数)や実施日数が増える:謝礼などは人数に応じて増えます。一方、会場費やスタッフ人件費は、必要な会場・日数・スタッフを追加する段階で増えるため、総額が人数に単純比例するとは限りません。
- 対象者条件の難易度が高い(出現率が低い): 「特定の商品のヘビーユーザー」「特定の疾患を持つ人」など、条件に合う人を探すのが難しい場合、リクルート費が高騰します。
- 試飲・試食や特殊機材が必要: 火や熱を使用した調理が必要な場合、それに耐えうる設備を備えた会場の手配が必要です。また、アイトラッキング機器などを使用する場合も、機材費や専門スタッフの人件費が追加されます。 評価する商品数が増えると、調理・提示・回答にかかる時間が長くなり、運営費が増える場合もあります。
- 複雑な分析や詳細なレポート作成を依頼する: 単純な集計だけでなく、多変量解析などの高度な分析や、詳細な考察を伴うレポート作成を依頼すると、その分の費用が上乗せされます。
費用対効果を最大化!予算内でCLTを成功させるコツ
限られた予算内で有意義な調査を行うためのポイントをご紹介します。
調査の目的を明確にし、設問数を絞る
聞きたいことを詰め込みすぎると、調査時間が長くなり、謝礼や会場費などのコストアップに繋がります。調査目的を絞り込み、本当に必要な設問だけを厳選しましょう。
適切なサンプルサイズを設定する
比較したい属性や商品群、調査結果から判断したいことに合わせて、必要なサンプルサイズを設定します。全体の人数だけでなく、比較する各グループの人数も確認しましょう。予算調整の際は、必要な判断ができる人数を確保したうえで、過剰な回収を避けることが大切です。
自社で調査専用の会場を所有しているリサーチ会社に相談する
外部の貸会議室などを利用する場合、会場費に加えて備品(冷蔵庫や調理器具、パーティションなど)のレンタル費や搬入出の費用がかかることがあります。自社で調査専用の会場を保有しているリサーチ会社で、必要な設備を標準で利用できれば、外部手配の負担や追加費用を抑えられる場合があります。会場費だけでなく、設備手配を含む総額で比較しましょう。
当社は東京都のJR大塚駅から徒歩2分の場所に、最大約200㎡、約100人収容可能な自社会場を完備しています。商品棚や冷蔵設備、パーティションなどの常備する対象什器は、原則として追加レンタル料金なしで利用できます。数量や利用条件は事前にご確認ください。大塚の自社会場以外で実施する場合は、会場・設備の手配条件に応じて費用が変わります。
詳しくは調査会場の紹介ページをご覧ください。
参考記事:CLT(会場調査)の調査会社の選び方|確認すべき会場の5つの条件
経験豊富なリサーチ会社に企画段階から相談する
専門のリサーチャーに企画設計の段階から相談することで、調査の優先順位を整理し、調査内容や対象者条件、会場レイアウト、スタッフ配置などを予算に合わせて検討できます。例えば、試作品の絞り込みと属性別の詳細比較のどちらを優先するかを整理すると、必要な調査規模や納品物を決めやすくなります。
相談前に整理しておくとよい情報
商品カテゴリー、調査で決めたいこと、想定する対象者、希望時期・地域、予算、希望する納品物を、分かる範囲でお伝えください。すべてを決めてから相談する必要はありません。目的と予算をもとに、調査条件を一緒に整理できます。
まとめ:予算と目的に合わせた最適なCLTを実施しよう
会場調査(CLT)は、味覚や触感などの体験を通じて、消費者の評価や反応を収集できる調査手法です。試作品の絞り込みや改良点の把握など、商品開発の判断に活用できます。費用の目安だけでなく、対象者条件や実施内容、納品物まで確認し、目的と予算に合った調査を検討しましょう。
株式会社マーケティング・リサーチ・サービスでは、自社会場と調査の経験を活かし、課題の整理から調査設計、実査、集計・分析まで、ご予算と目的に合わせたCLTをご提案します。
「CLTを検討しているが予算感がわからない」「限られた予算内で最適な調査設計をしてほしい」など、まずはお気軽にお問い合わせください。 対象者条件やサンプル数が未定の段階でもご相談いただけます。
当社の会場調査の詳しい内容はこちらをご覧ください。
(digmar編集部)